『五等分の花嫁∽』上映記念 未映像化エピソードまとめ

 新作アニメーション映画『五等分の花嫁∽』が、2023年7月14日から全国劇場で上映されます。
 『五等分の花嫁』は「週刊少年マガジン」で2017〜20年にかけて連載されたラブコメ漫画。シリーズ累計発行部数2,000万部を記録し、2期のアニメシリーズと1本の劇場映画でストーリーを描きました。
 今回上映される『五等分の花嫁∽』では、過去に映像化されなかったエピソードが描かれるとのこと。そこで今回は、今までのアニメシリーズでカットされていた原作部分をピックアップし、1話ごとにおさらいしているので、ファンの方も原作未読の方もぜひチェックしてみてください。

10巻までのおすすめ未映像化エピソード

五等分の花嫁 (1)

五等分の花嫁 (1)

貧乏な生活を送る高校2年生・上杉風太郎のもとに、好条件の家庭教師アルバイトの話が舞い込む。ところが教え子はなんと同級生!! しかも五つ子だった!! 全員美少女、だけど「落第寸前」「勉強嫌い」の問題児! 最初の課題は姉妹からの信頼を勝ち取ること…!? 毎日がお祭り騒ぎ! 中野家の五つ子が贈る、かわいさ500%の五人五色ラブコメ開演!!

 『五等分の花嫁』は、テレビアニメシリーズ2期で10巻までが映像化されています。今回はその中からアニメ化されなかったエピソードを2つご紹介します。

第38話「リビングルームの告白」(単行本5巻収録)

 期末試験のテスト週間の直前で気合の入る風太郎。しかし、二乃と五月は映画鑑賞、四葉は陸上部の手伝いで勉強会に参加しません。残った一花と三玖に自習を言い渡しますが、一花も「事務所の社長の娘を預かる約束がある」と断ろうとします。話の流れで、風太郎たちは一花がつれてきた社長の娘・菊と自宅でおままごとをすることに…。

 菊の「二人ともパパのどこが好きか言え」という質問に赤面しつつも、風太郎への好意を言葉にする一花と三玖のかわいらしい一面がうかがえます。さらにその後、子供ながら無理して背伸びをする菊を慰める風太郎の姿に、三玖は改めて心を打たれ、「私と付き合おう」と告白をします。
 結局、この告白はおままごと内のものとして終わってしまうのですが、内気な三玖がはじめて自分の思いを伝える肝心なエピソードですね。予告動画にも菊の姿がワンカット映っていることから、三玖の告白シーンを見ることができるかもしれません!

第72話「学級長の噂」(単行本9巻収録)

 風太郎への誕生日プレゼントを迷っている四葉はクラスメイトに聞き込みをしますが、逆に「四葉と風太郎が付き合っている」という噂の真偽を聞かれ驚きます。様子がおかしい理由を風太郎から問いただされた四葉は、噂のことを話します。風太郎が恋愛の話を好ましく感じていないことを気にしていましたが、五つ子と関わる中で今の風太郎は以前のように恋愛に対して否定的ではないことを知り、風太郎の恋愛を応援すると笑います。その様子を少し見ていたクラスメイトが再び噂について質問をするも、四葉は驚きもせず、冷たく否定するのでした。

 家族や風太郎に対する四葉の親愛が強く感じられる一方、自分の気持ちには嘘をついてしまうのが切ないエピソードです。風太郎の恋を応援すると言った際の笑顔・風太郎との恋愛関係を否定する際のややもの悲しげな顔、四葉の二つの表情が印象に残ります。

11巻のおすすめエピソード厳選

五等分の花嫁 (11)

五等分の花嫁 (11)

貧乏な生活を送る高校2年生・上杉風太郎のもとに、好条件の家庭教師アルバイトの話が舞い込む。ところが教え子はなんと同級生!! しかも五つ子だった!! 全員美少女、だけど「落第寸前」「勉強嫌い」の問題児! 風太郎は、超個性的な彼女たちを「卒業」まで導けるか──!?「落第寸前」「勉強嫌い」の美少女五つ子を、アルバイト家庭教師として「卒業」まで導くことになった風太郎。京都への修学旅行中、風太郎をめぐって五つ子たちの関係はギクシャクしかけたが、雨降って地固まり、楽しく修学旅行を締めくくることができた。そんな中、六年前の修学旅行で風太郎と出会ったのは四葉だったことが発覚し……。五つ子たちの過去物語が明かされる──!!

 映画『五等分の花嫁∽』は、主に11巻の夏休み頃が映像化されるものと予想されます。映画ではオープニングで短くまとめられたエピソードなど、予習に向けた重要な回をご紹介します。

第90話「私ととある男子②」(単行本11巻収録)

 五つ子と風太郎が高校で初めて出会ったときのこと。四葉は食堂で物思いにふける風太郎を見つけます。かつて仲が良かった男の子との再会を喜ぶ一方で、勉学に勤しむ彼と自分を比較してしまい、名乗り出ることができません。少し時間が経ち、三玖や一花が風太郎に対して好意を持っていることに気がつくも、皆が風太郎の魅力に気づいてよかったと取り繕います。

 これまでに起こったさまざまな出来事を、四葉の視点から捉える斬新なエピソードでした。ほかの4人より先に出会っていたことや、以前の高校での出来事などがネックになり、終いには「好きだったよ ずっと」とひとり呟き、自分の気持ちに蓋をしてしまいます。本当に諦めてしまうのか、不安を煽られます。

第91話「偶然のない夏休み」(単行本11巻収録)

 風太郎の妹・らいは、夏休みに入ってからずっと引きこもっている兄を心配して海に誘います。彼女は五つ子がこの日に海に行くことを知っており、ばったり鉢合わせようと企んでいたのですが、五つ子は引っ越しで海には行けなくて……。

 妹と一緒にクラスメイトとの海での一日を楽しんだ風太郎でしたが、どこか物足りなさを感じます。五つ子がいなかったことに対して、「あいつらもいたら もっと楽しかったんだろうな」という、自分の気持ちに気づくセリフが出てくるのがポイント。最後には風太郎から五つ子たちをプールに誘うなど、成長していることが目に見えてわかりますね。

第92話「秘密の痕」(単行本11巻収録)

 前話で風太郎からプールに誘われた五つ子たち。風太郎が姉妹の秩序を乱すのが嬉しくない五月は、風太郎を他の姉妹にあわせないよう引き留めますが、その甲斐むなしく次々とほかの姉妹と合流してしまいます。五月の不安は的中してしまうのでしょうか…。

 俗に言うところの水着回です。五つ子たちの個性あふれる水着は、風太郎のために用意したと考えるとかわいらしいですね。
 告白を終えている二乃と三玖の積極的なアプローチには、彼女たちの本気度が伝わってきます。予告動画でも流れていた通り、『五等分の花嫁∽』の顔となるエピソードに違いありません。

第93話「ツンデレツン」(単行本11巻収録)

 風太郎と二乃はバイト先の店長のお見舞いをしに病院に向かいます。しかし、病室では二乃からはなぜか冷たい言葉と罵倒が返ってきます。まるで出会った当初のような態度に風太郎は戸惑いますが、一方で思い当たる節もあります。それは、恋愛の教科書に書かれていた「押してダメなら引いてみろ」という見出しでした。

 このエピソードでは、怒ったり、照れたり、喜んだり、表情がコロコロ変わる二乃を堪能できます。「押してダメなら引いてみな」を過激に演じてしまった二乃が「やりすぎたーっ!!」と我に返るシーンは、顔と気持ちがゆるんでしまいますね。

第94話「分岐の時①」(単行本11巻収録)

 風太郎が五つ子の父から受けた電話の内容、それは「一花以外の家庭教師を続けてくれ」という衝撃的なものでした。
 学校を辞めるという一花の発言に、姉妹はそれぞれ違う反応を見せます。二乃は抵抗を示し、五月は一花の決断を尊重。四葉は残念がりながらも一花の夢を応援し、三玖は沈黙を選びます。風太郎は休学をすすめ、復学するための勉学を自分を雇うことで解決しようと考えますが、女優一筋に決めた一花はそれを断ります。

 一花が自分の夢のためにみんなで卒業する理想を断念し、皆に伝えることは勇気のいる決断だったと思います。しかし、ここまで五つ子揃って進んできたというのに、本当に終わってしまっていいのでしょうか。風太郎は諦めません。

第95話「分岐の時②」(単行本11巻収録)

 風太郎は「ある方法」で一花を引き留めるためにバイトを始めます。ここまでする理由は、「五人揃って卒業させたい」だけではないようです。五つ子、そして風太郎の思いが交錯しながら、夏が終わろうとしています。一花の所属する事務所を訪れた風太郎と三玖はもう一度、一花に退学を考え直してほしいと説得しますが、以前と同様に断られます。ところが、風太郎はあっさりと諦めるや否や、ビジネスの話を持ち出します。「家庭教師が生徒に勉強を教える」という自主映画を撮るので、その生徒役として一花にオファーを持ちかけたのです。

 五つ子たちができなかった「一花を引き留める」ことを、「一花を雇う」という驚きの方法で風太郎がやってくれましたね。最初はお金のために家庭教師を始めた風太郎でしたが、今はお金より大切なものがあります。それは、今しかできないことを五つ子たちとしたい、つまり青春をエンジョイすることです。

最終14巻のおすすめエピソード厳選

五等分の花嫁 (14)

五等分の花嫁 (14)

「落第寸前」「勉強嫌い」の美少女五つ子を、アルバイト家庭教師として「卒業」まで導くことになった風太郎。高校生活最後のイベント「学園祭」が閉幕。それぞれの、恋の行方は――!? 風太郎と五つ子たちの楽しくて賑やかな日常も、遂に最終巻!!

 『五等分の花嫁』は、2022年の劇場映画で14巻のラストまでを映像化しました。最終14巻は、風太郎が五つ子の一人に思いを伝えるクライマックスの巻です。既読の方にもう一度読んでいただきたい、14巻のイチオシエピソードをピックアップしました。

第117話「五里霧中ランチタイム」&第118話「五月の思い出」(単行本14巻収録)

 五月は塾で下田に対して、「とある男女の恋を応援しているはずの女の子が、いざその二人が結ばれると思うと、胸が張り裂けそうになる」と、自らの悩みを相談します。下田は、それはその女の子が男の事が好きだからだと答えますが、五月はきっぱりと否定します。今になって事態をかき乱すわけにはいかないと考えつつも、下田の言葉が頭に残るのでした。
 ある日、五月は風太郎と教室で二人きりだったところ、二乃と四葉がやってきて二人で身を隠します。姉妹二人の会話をこっそり聞きながら、五月は自分の気持ちに決着をつけるのでした……。

 これまで五月は、事を荒立てるような振る舞いをしなかったせいか、二乃や三玖に比べると恋愛描写が少ないです。二乃に問い詰められた際も、まだ気持ちの整理がついていないせいかうまく言葉が出ません。最終的に五月は答えを出すのですが、風太郎と二人きりの場に二乃と四葉が現れなければ……。最終巻の印象的なエピソードです。

終わりに

 以上の9話がまだ映像化されていないエピソードでした。新作映画でどのエピソードが映像化されるか明かされていませんが、どれも『五等分の花嫁』を語る上では重要な話ばかり。アニメと原作、ぜひこの機会にどちらもチェックしてください。
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